人工芝は見た目や手入れのしやすさといったメリットがある一方で「失敗した」「後悔した」と感じるケースもあります。本記事では、よくある後悔の事例をもとに、どのような点が失敗につながりやすいのかを解説します。後悔を防ぐために事前に押さえておきたいポイントも紹介するので、人工芝の導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
人工芝でよくある後悔を紹介
庭を人工芝にすると、手入れが楽になり、見た目も一年中きれいに保てるといったメリットがあります。その一方で、施工方法や商品選びを誤ると「思っていたのと違った」「やらなければよかった」と後悔してしまうケースも少なくありません。ここでは、人工芝を施工して後悔しやすい代表的な9つのケースと、その原因・対処法について詳しくまとめます。
水たまりができてしまう
まず一つ目は「水たまりができてしまう」ケースです。人工芝を敷いたにもかかわらず、雨が降るたびに水たまりができてしまうと、見た目が悪いだけでなく、庭としてくつろげる空間にはなりません。これは人工芝自体の問題ではなく、下地施工が不十分であることが主な原因です。業者施工では、地面を整地したうえで砕石を敷き、転圧機でしっかり固める工程を行いますが、DIYではここまで徹底できない場合が多く、その結果として排水不良が起こりやすくなります。
カビが発生してしまう
二つ目は「カビが発生してしまう」ケースです。人工芝はプラスチック素材でできているため、本来はカビが生える素材ではありません。しかし、水はけが悪く、常に湿った状態が続くと、芝の裏側や表面にカビが発生することがあります。見た目や衛生面の問題だけでなく、においの原因になることもあり、一度広範囲にカビが生えてしまうと、敷き替えが必要になる場合もあります。
雑草が生えてしまう
三つ目は「雑草が生えてくる」ケースです。「人工芝を敷けば雑草対策になる」と考える方は多いですが、人工芝自体に高い防草効果があるわけではありません。施工時に防草シートを敷いていなかったり、事前の除草作業が不十分だったりすると、人工芝の隙間や端から雑草が生えてきてしまいます。この場合、人工芝そのものではなく、施工方法に問題がある可能性が高いと言えるでしょう。
触るとチクチクして痛い
四つ目は「触るとチクチクして痛い」ケースです。サンプルを手で触ったときは柔らかく感じても、実際に体重をかけて踏むと、想像以上に硬さやチクチク感を感じることがあります。特に、芝葉がV字構造のものは耐久性が高い反面、肌への刺激が強くなりやすい傾向があります。小さな子どもが遊ぶ庭や、素足で過ごすことが多い場合は、C型など柔らかめの芝を選ぶことが大切です。
DIY感が強く出てしまう
五つ目は「DIY感が出てしまう」ケースです。人工芝のDIY施工は一見簡単そうに見えますが、実際には多くの工程があり、初心者には難易度が高い作業です。特に多い失敗が、芝目の向きを揃えずに敷いてしまうことや、端部やつなぎ目の処理が甘くなってしまうことです。その結果、全体的に素人っぽい仕上がりになり、後悔につながることがあります。
ゴミが目立ってしまう
六つ目は「ゴミが目立つ」ケースです。人工芝は鮮やかな緑色のため、落ち葉や砂、ペットの毛などが非常に目立ちます。これまで気にならなかったゴミが、人工芝にした途端に目につくようになり「思ったより掃除が必要だった」と感じる方も少なくありません。人工芝はメンテナンス不要と思われがちですが、定期的な掃き掃除や清掃は必要です。
初期費用が高い
七つ目は「初期費用が高い」ケースです。人工芝を業者に依頼した場合、1平米あたり7,000円〜1万円程度が相場とされており、庭全体となると高額になります。天然芝と比べると初期費用は高く感じやすく「こんなにかかるとは思わなかった」と後悔する方もいます。ただし、芝刈りや水やりといった維持管理の手間を考えると、長期的には人工芝の方がコストパフォーマンスが高いです。
火を使えなくなる
八つ目は「火を使えない」ケースです。人工芝は熱に弱い素材でできているため、炭火を使ったバーベキューや花火は基本的にできません。火の粉や高温の器具が落ちると、芝が溶けたり焦げたりする恐れがあります。庭でバーベキューを楽しみたい場合は、人工芝とは別にタイルやコンクリートなどの耐熱スペースを設ける工夫が必要です。
夏場に高温になる
九つ目は「夏場に高温になる」ケースです。人工芝は水分を保持しないため、直射日光を受けると60〜70℃近くまで表面温度が上がることがあります。これはアスファルトやコンクリートと同程度で、素足で歩くのは危険な温度です。水を撒くことで一時的に温度を下げることは可能ですが、根本的な解決にはならないため、日除けや使用時間帯の工夫が求められます。
後悔事例に共通しているポイント
このように、人工芝はメリットだけでなく、施工方法や使用環境によってはデメリットもはっきり現れます。多くの後悔事例に共通しているのは「下地施工の不十分さ」「商品選びのミス」「使用シーンの想定不足」です。人工芝を検討する際は、見た目や価格だけで判断せず、実物サンプルの確認や信頼できる業者選び、将来的な使い方まで含めて検討することが、後悔しないための重要なポイントと言えるでしょう。
人工芝を設置する際に後悔しないためのポイント
ここからは、人工芝を施工する前に必ず気を付けておきたい5つの重要なポイントについて詳しく解説します。これから人工芝を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。下地施工をしっかり行う
まず一つ目のポイントは「下地施工をしっかり行うこと」です。人工芝を長持ちさせるうえで、最も重要と言っても過言ではないのが下地づくりです。下地が不十分だと、水たまりができたり、湿気がこもってカビが発生したりする原因になります。見た目が悪くなるだけでなく、衛生面でも問題が生じてしまいます。
基本的な下地施工の流れは「除草→山砂の追加→転圧」の3ステップです。まずは地面に生えている草や根をしっかり取り除きます。これを怠ると、後から雑草が人工芝を押し上げてしまう可能性があります。
次に、地面の凸凹を整えるために山砂を追加しましょう。山砂を入れることで表面が平らになるだけでなく、水はけも良くなるので、この工程は省かず必ず行いましょう。
最後に転圧作業です。転圧機があれば理想的ですが、ない場合でもトンボの柄やコテ、レンガなどを使ってしっかり締め固めることが大切です。また、人工芝だけでは防草効果が弱いため、雑草対策として防草シートを併用することも強くおすすめします。
人工芝選びを慎重に行う
二つ目のポイントは「人工芝選びは慎重に行うこと」です。人工芝は一度敷いてしまうと、簡単に取り替えることができません。さらに、決して安い買い物ではないため、価格だけで判断せず、品質や用途をよく考えて選ぶ必要があります。手触りだけで選んでしまうと、実際に使い始めてから「思っていたのと違った」と感じることも少なくありません。
人工芝の芝葉にはさまざまな形状があります。平型の芝葉は柔らかい反面、倒れやすいという欠点があります。
そこで開発されたのがV型やC型といった立体構造の芝葉です。ただし、V型は強度が高い一方で、チクチクしやすい傾向があります。強度と肌触りのバランスを重視するのであれば、C型やひし形の芝葉がおすすめです。
また、人工芝の上でくつろいだり、座ったりすることを想定している場合は、毛足が30mm以上あるものを選ぶと、よりフカフカとした感触を楽しめます。
素材選びも重要です。ナイロンは柔らかく安価な反面、耐久性が低く、カビやすいという欠点があります。長期間屋外に敷くことを考えると、耐久性に優れた素材を選ぶことが後悔しないポイントになります。
バーベキュースペースをあらかじめ確保する
三つ目のポイントは「バーベキューができるスペースを事前に確保すること」です。人工芝の上では火を使うことができないため、庭でバーベキューを楽しみたい方は注意が必要です。炭火や火の粉が落ちると、人工芝が溶けたり焦げたりする恐れがあります。そのため、人工芝を敷く前に、土間コンクリートやタイルテラスなど、火を使えるスペースをあらかじめ作っておくのがおすすめです。
これにより、安全にバーベキューを楽しめるだけでなく、庭全体のデザイン性を高めることもできます。
人工芝用の掃除機を用意する
四つ目のポイントは「人工芝用に掃除機を用意すること」です。人工芝は基本的に手入れが簡単で、ゴミが気になったときにホウキで掃く程度で十分です。しかし、掃除機があれば、より手軽に、こまめな掃除が可能になります。特に落ち葉やペットの毛などは、時間が経つと芝に絡まりやすくなるため、早めに掃除できる点は大きなメリットです。
ただし、屋内用の掃除機の中には砂や土を吸い込むことで故障してしまうものもあります。購入する際は、屋外使用が可能かどうかを必ず確認しましょう。
施工会社に依頼する
五つ目のポイントは「必要に応じて施工会社に依頼すること」です。人工芝のDIY施工は、下地づくりや芝の向き、つなぎ目処理など、気を付ける点が非常に多く、失敗した場合のデメリットも大きくなります。初期費用を抑えようとしてDIYに挑戦した結果、やり直しが必要になり、かえって費用がかさんでしまうケースも少なくありません。そのため、不安がある場合は無理をせず、施工会社に依頼するのも一つの選択肢です。
確かに初期費用は高くなりますが、仕上がりの美しさや耐久性、将来的なメンテナンスの手間を考えると、決して悪い選択ではありません。費用を抑えたい場合は、下地施工だけを業者に依頼し、人工芝を敷く作業のみを自分で行うといった方法もあります。